平成2年、元気で愛らしいひとりの男の子が誕生した。
しかし生後間もなく先天性の胆道閉鎖症であることが判明。和也は大手術を受けて一命をとりとめ、母の献身的な支えで順調に成長していった。
ところが和也が中学3年のクリスマスイブ、主治医から肝臓移植の可能性を提案される。大学病院でひとまずの検査入院のつもりが、勧められてそのまま生体肝移植を受けることに。
4月からは高校生。今よりもっと元気になりたいと希望に胸をふくらませ、歩いて病院の門をくぐった。
しかし……その後に和也を襲ったのは、痙攣、出血、骨折、再手術、意識障害、血漿交換、そして再移植……そして彼の願いが叶うことはなかった。
本書は1年後生存率83%と言われる生体肝移植の、その83%に入れなかった少年の必死に生きようとした記録であり、それを支えようとした母の苦悩の物語である。
☆販売促進用チラシ(PDF)もご利用ください。
|